家庭の看護 5
愛する者を亡くした家族は、葬式の直後などには家庭の整理や対外的なさまざまな整理、あいさつ回りなど日常の生活に追われて、何日かを夢中ですごすごとが多いのです。
しかし、いよいよ1週間、2週間、1ヵ月と経過すると、後に残された者に襲ってくるさびしさ、やるせなさには想像できないようなことがあります。
このような心境は、これを経験した人でないとなかなか理解できないものです。
そのような場合に、どうすれば残された者の心の悲しみが慰められるでしょうか。
ただ悲しいから、その悲しい体験を忘れさせるようにというのではなくて、よき思い出を上手に心のなかにもたせるように、周囲の者が配慮することが望ましいのではないかと思います。
孤独になった者が生きがいを感じるために、どのような仕事をし、どのような趣味をもち、どのような人々との交わりをもつことがよいかということを周囲の者が考えてあげるべきです。
コミュニティの者がそのような残された遺族に対して援助の手を差しのべることをすべきではないかと思います。
また、その愛する者の世話をしてきた看護師やソーシャルワーカー、ボランティアなどが引き続きフォローアップして、その悲しい、さびしい生活に対する援助の手を差しのべることはひじょうに効果的であると思います。